CT検査のご案内

2026年、CT検査を導入します!

当院では、来年よりCT検査機器(コンピュータ断層撮影)の導入を予定しております。これにより、体の内部をより詳しく、迅速に確認できる検査が可能になり、大切なご家族である動物たちの状態把握に役立つことが期待されます。診療の選択肢を広げることで、より適切な医療提供につなげられるよう努めてまいります。

CT

CT検査とは?

CT(コンピューター断層撮影)は、体の内部を輪切り状に撮影し、骨・内臓・血管などを立体的に確認できる画像検査です。
レントゲンやエコーではわかりにくい部分も、より詳しい情報が得られる場合があり、病気の早期発見や診療の判断材料として活用されます。

当院で導入予定の機器は16列マルチスライスCTで、一度に広範囲を撮影できるため、従来よりも短時間で検査が可能です。被ばく低減技術を搭載しており、低線量でも高精細(最小スライス厚0.625mm)の画像が得られます。撮影画像からは、任意の角度の断面像や3次元表示画像の作成も可能で、より詳細な検査が期待できます。

検査は全身麻酔下で行いますが、事前に健康状態をしっかり確認し、安全に配慮して実施いたします。麻酔や検査内容については、事前に丁寧にご説明し、ご不安な点があればいつでもご相談いただけます。気になることがありましたら、スタッフまでお気軽にご相談ください。

CT検査が役立つことのある症状

以下のような症状がある場合、原因をより詳しく把握するために CT 検査が検討されることがあります。気になる症状が続く際は、受診の際にご相談ください。

  • 鼻づまりやくしゃみが続く(鼻腔・副鼻腔の異常)
  • 発作・ふらつきがある(脳・神経系の異常)
  • お腹にしこりがある(腫瘍の有無・広がりの確認)
  • 骨折や関節の異常が疑われるとき
  • レントゲン・エコーで原因が特定できない場合 など

診療の流れ

ご予約(完全予約制)

CT検査は事前の準備が必要なため、完全予約制となっております。まずはお電話にてご予約ください。また、他院からのご紹介やセカンドオピニオンをご希望の場合は、ご予約時にその旨をお知らせいただくと、よりスムーズにご案内できます。

診察

まずは獣医師が丁寧に問診を行い、ペットの症状やご心配な点をお伺いします。続いて身体検査を実施し、CT検査が必要かどうかを判断します。
※紹介状や、これまでの検査結果・治療内容が分かる資料をお持ちの場合は、ご持参ください。

事前検査・CT検査日の決定

CT検査では麻酔が必要となるため、事前に血液検査などを行い、全身状態を確認します。安全に検査を受けていただくための大切なステップです。
他院からのご紹介の場合でも、必要に応じて事前検査を行うことがありますので、あらかじめご了承ください。

CT検査前日・当日

CT検査では麻酔を使用するため、前日の夜8時以降は食事を控えていただき、当日は絶食の状態でご来院ください。
※お水は当日の朝まで少量であれば与えていただいて問題ありません。

万が一、誤って食事を与えてしまった場合は、ご来院時に必ずスタッフへお知らせください。安全に検査を実施するため、ご協力をお願いいたします。

検査後の休憩・お迎え

検査終了後は、麻酔からの回復を確認しながら、しばらく院内で安静に過ごしていただきます。状態が安定したことを確認したうえで、ご帰宅となります。

結果のご説明

撮影した画像をもとに、獣医師が診断結果をご説明し、今後の治療方針についてご相談させていただきます。

その他の検査・治療方法

超音波エコー

富士フイルム 超音波診断装置「ARIETTA 750」

超音波エコー

体の内部構造を立体的に確認しやすいため、多くの情報を得ることが可能です。
心臓や各臓器の状態、血流の様子なども詳細な画像として把握でき、診療時の判断材料として役立ちます。検査は短時間で行えるため、小さな体にも比較的負担の少ない検査方法です。今後も、より丁寧で安心できる診療につながるよう、体制の充実に努めてまいります。

ステムキュア(再生医療)

ステムキュア(再生医療)

ワンちゃんの椎間板ヘルニアは、加齢や遺伝などが原因で椎間板が飛び出し、神経を圧迫して起こります。歩けなくなったり、自力で排泄ができなくなることもあり、生活への影響が大きく、ご家族にとっても心配の大きい病気のひとつです。
近年、幹細胞を用いた再生医療(ステムキュア®)が選択肢のひとつとして利用されるようになり、神経症状に対する新しいアプローチとして注目されています。当院でも、この治療法を取り入れ、症例に応じてご提案できる体制を整えています。
「もう一度歩けるようになってほしい」という想いに寄り添い、症状や状況を丁寧に伺いながら最適な方法を一緒に考えてまいります。

透視システム

透視システム

透視システムは、体内の動きをリアルタイムで確認できるレントゲン装置です。骨や関節の動き、消化管や気道の様子などを詳しく観察することができます。
また、造影剤を利用することで、通常のレントゲンでは把握しづらい部位についても、追加の情報が得られる場合があります。
診療に必要な判断材料をより多角的に確認するための検査として活用しています。

内視鏡について

体の内部をより詳細に確認する方法として、内視鏡検査が選択される場合もあります。消化管などの粘膜の状態を直接観察でき、症状の原因をより深く調べる際に役立つ検査です。内視鏡について詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。

見えない不安に寄り添うために——
CT検査は、診療の判断材料を得るための有用な検査方法のひとつです。

「なかなか治らない」「原因がはっきりしない」――
そんな時、CT検査は診断の大きな手がかりとなります。
これからも、大切な命とそのご家族の笑顔を守るために、心を込めて、より一層精進してまいります。
地域の皆さまと動物たちに、より安心してご来院いただけるよう、これからも医療体制の充実に努めてまいります。 ご不明な点があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。

CT検査は完全予約制です!

CT検査をご希望の方は、事前にスタッフへお問い合わせください。
症状や状況をヒアリングさせていただき、適切な検査方法をご案内いたします。